生徒さんの声「調弦について」

先日、パソコンのWikipediaで津軽三味線の稿を読んでいたら「はっ」と思ったことがありました。ごく小さいことなのですが、明人会では調弦において4本とか5本とか言いますよね、私は青森で津軽三味線を習い始めたのですが、その時は二尺一寸とか二尺という言い方をしていました。〇尺〇寸という言い方は尺八を基準としたものとは知っていましたが、〇本という言い方は何を基準にしているかわかりませんでした。

以下Wikipediaからの引用文です。

”絶対音(投稿者注:キー)は尺八または篠笛を基準とする。東日本においては、主に尺八の長さを示す「尺」と「寸」が用いられることが多い。「2尺」がほぼ絶対音C(投稿者注:ドレミのド)に該当し、以降半音上がるごとに1寸減じ、下がるごとに1寸増す。「1尺9寸」がC#、「2尺1寸」がB(投稿者注:ドレミのシ)にほぼ該当する。

一方、西日本においては主に、長唄囃子などで使われる篠笛の音程を表す「本」が使われる。4本がほぼ絶対音Cに該当し、以降半音上がるごとに1本増し、下がるごとに1本減ずる。「5本」がC#、「3本」がBにほぼ該当する。”

・・なるほど、4本とか5本というのは篠笛から来ているのかと、そして西日本では「本」を東日本(所沢は明らかに東日本で多少の誤差はあると思います)では「尺」を用いることが多いのだという新たな発見をして心が躍った次第です。(こんなこと知らなかったのかと言われると恥ずかしいですが)

Uta-you_Shinobue_and_Nohkan[1]写真;七孔・唄用篠笛(上)と能管(下)。唄用篠笛は上から三本調子(G、天地巻き)、四本調子(Ab)、五本調子(A)、六本調子(Bb)、七本調子(B、黒塗り)、八本調子(C、素竹)、九本調子(Db)、十本調子(D)。)(Wikipedia篠笛より)

それともう一つ、調弦に関して興味深い話を聞いたので紹介します。これは洋楽をやっている方から聞いたのですが、

”三味線や尺八などは唄い手に合わせて弦の張りや尺八の長さを変えれば「手」は同じ。すなわち音程(キー)の高い人が唄っても低い人が唄っても(調弦しさえすれば)指で押さえるツボは変わらない。しかし、洋楽ではそうはいかない。キーが異なれば移調(たとえばハ長調から(♯が3つもつく)イ長調へ移調)しなければならず、指で押さえる場所が変わってきてしまう。これが洋楽と和楽(邦楽?)の大きな違いだ”・・・と。

・・・なるほど、すべての和楽器に当てはまるかはわかりませんが、三味線については全くその通りです。いつも合同稽古や「おさらい会」で唄い手さんに合わせて「次は〇本」「次は△本」と調弦が大変だと思っていましたが、よくよく考えれば「手」が変わってしまうより調弦した方が遥かに楽であるということに気づきました。

また、調弦すればどんな音程の唄い手さんの伴奏もできるんだということ・・当たり前のようで実は素晴らしいことにも気づきました。

あらためて、和楽器の素晴らしさ、三味線の素晴らしさ、そして調弦の大切さを実感した次第です。

(HERO)

新聞記事から(津軽三味線に女子力)

本日は、以前掲示板で紹介した女性として津軽三味線日本一となった「土生みさお」さんの記事が東京新聞(6.17朝刊)に載っていたのでこれを要約して紹介します。題して「津軽三味線に女子力」です。(青字は、私、HEROのコメントです。)

土生さんは、5月に青森で開かれた「第7回津軽三味線日本一決定戦全国協議会・日本一の部」で大会初の女性優勝者に輝きましimg022た。

初代高橋竹山のレコードに惹かれて5歳から津軽三味線を始めたという土生さん。彼女曰く「友達がピンクレディーを聴いていたころ、私だけ高橋竹山を聞いていました。」熱中しすぎる土生を見て心配した両親が、宿題を終わってからでないと三味線には触れさせなかった程だといいます。

優勝後のインタビューでは「女は本当に強いんで  す!って、つい本音を言っちゃいました。ずっと津軽三味線の世界では女は男にかなわないといわれてましたから」・・と。

我々の周辺でも津軽三味線はとてもできないという女性の方をに見かけますが彼女の言うとおり、全くそんなことはないと思います。事実、明人会のメンバーも女性のほうが多いのですから。(byHERO)

「大学卒業後にレコード会社に入社するも激務がたたり椎間板ヘルニアになり、退社、演奏家としては引退を決意していた。その頃和風ゴスペルバンド「ヘブニーズ」に出会い、これに参加、昨年には、米国ツアーを行い、「シーラ・Eレーベル」から全米デビューを果たしました。

「素晴らしい日本の文化にもっと日本人が気づいて誇りを持てるよう、いい演奏をして発信するのが私たちの目標」と土生さん。

まさに日本の文化に気づかないのが日本人。話は横道にそれますが、今日、素晴らしいことに富士山が世界文化遺産に正式に登録されました。記念すべき日です。しかし、年間1万人の人が登るという富士山、我々の周りに富士山に登った人が何人いるでしょうか。ちなみに私が知り合った米国人たちは家族含め、ほぼ100%富士登山をしていました。(もちろん富士山は、登山することだけでなく、遠くから見ることも十分価値があるのですが・・)

土生さんに言うように「素晴らしい日本の文化にもっと日本人が気づいて誇りを持てるよう」になりたいものです。たぶん、津軽三味線に出会って、誇りを持っているといえる会員さんもおられると思います。(byHERO)

さらに「津軽三味線をストレートに演奏しても、演奏人口は増えないのが現実。海外から逆輸入することで、形を変えて津軽三味線のすそ野を広げられれば」と熱く語って最後を締めくくっています。

みなさん、どのように感じましたか?

私の要約はほんの一部なので、うまく伝わらなかったかも知れません。興味のある方は6.17の東京新聞朝刊をご覧ください。(byHERO)